Tokyo Cabinet: DBMの現代的な壱実装

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Last Update: Thu, 17 Jan 2008 01:09:19 +0900

概要

Tokyo Cabinetはデータベースを扱うルーチン群のライブラリです。データベースといっても単純なもので、キーと値のペアからなるレコード群を格納したデータファイルです。キーと値は任意の長さを持つ一連のバイト列であり、文字列でもバイナリでも扱うことができます。テーブルやデータ型の概念はありません。レコードはハッシュ表またはB+木で編成されます。

ハッシュ表のデータベースでは、キーはデータベース内で一意であり、キーが重複する複数のレコードを格納することはできません。このデータベースに対しては、キーと値を指定してレコードを格納したり、キーを指定して対応するレコードを削除したり、キーを指定して対応するレコードを検索したりすることができます。また、データベースに格納してある全てのキーを順不同に一つずつ取り出すこともできます。このような操作は、UNIX標準で定義されているDBMライブラリおよびその追従であるNDBMやGDBMに類するものです。Tokyo CabinetはDBMのより良い代替として利用することができます。

B+木のデータベースでは、キーが重複する複数のレコードを格納することができます。このデータベースに対しては、ハッシュ表のデータベースと同様に、キーを指定してレコードを格納したり取り出したり削除したりすることができます。レコードはユーザが指示した比較関数に基づいて整列されて格納されます。カーソルを用いて各レコードを昇順または降順で参照することができます。この機構によって、文字列の前方一致検索や数値の範囲検索が可能になります。また、B+木のデータベースではトランザクションが利用できます。

Tokyo CabinetはC言語で記述され、CとPerlとRubyとJavaのAPIとして提供されます。Tokyo CabinetはC99およびPOSIX準拠のAPIを備えるプラットフォームで利用できます。Tokyo CabinetはGNU Lesser General Public Licenseに基づくフリーソフトウェアです。


文書


ダウンロード


その他の情報

Tokyo Cabinetは平林幹雄が作成しました。作者と連絡をとるには、`mikio@users.sourceforge.net' 宛に電子メールを送ってください。

SourceForge.netにおけるプロジェクトページは `http://sourceforge.net/projects/tokyocabinet/' にあります。Freshmeatにおける更新情報は `http://freshmeat.net/projects/tokyocabinet/' から参照できます。